こんにちは!国立大薬学部卒のビッツです。
私の経歴は、
大学受験浪人2年、留年1年、国試浪人1年です。
ごみくずだなぁコイツ…と思ったでしょうか?間違いないです、大正解です!!(笑)
しかし、あなたも薬学部を選んだ時点で、留年、卒延、国試浪人になる確率が30~50%くらいはあるんですよ。
これは脅しているわけでも大げさな数字でもなく、リアルです。
しかし、薬学部に入りたい!薬剤師になりたい!という方、まだまだ多いのかなと思います。
受験生の思いとしては、やっぱり大学偏差値は気になりますよね。しかし、薬学部に関しては「大学名」だけ見て勉強することはとても危険です。
薬学部に入って「薬剤師になること」が最終目標の場合は、正直、偏差値で大学を決めなくてもいいんです。
有名な大学病院に就職したい!とかいうのであれば話は別ですが、やりがいを求めるといっても、6年間終わった後というのは燃え尽き症候群になっている方も多いです。
どんな大学を出ても「薬剤師」になれば給料は変わりません。
しかし、「じゃあ偏差値が低い大学に入るから今勉強しなくていいや~大学に入ってすればいいんでしょ?」といった問題でもないんですよね…
薬学部選びは慎重に。簡単には卒業させてくれません。
以下、私立大薬学部受験を考えている方向けに書いていきます。
目次
薬剤師になりたい!薬学部を選ぶ際に気を付けること
自分の能力と向き合う。偏差値だけで薬科大学は選ばないこと。
これは絶対に大切です。
もちろん大学受験というのは、高い目標を持って頑張っていくのが普通ですし、それも大切な事です。しかし薬学部に関しては、進級の度に留年者をドカドカ出してくる私立大が多いですし、6年通してずーーーーーーーーっと勉強しなければいけません。
想像以上に大変な生活になります。
そこで自分に見合っていない大学に入学してしまうと、授業に着いていけなくなり、ドロップアウトしてしまうことにもなりかねません。
まずは能力がどの程度あるのか、努力し続けていけるかどうか、自身で考えてみましょう。
薬剤師国家試験合格率だけのデータを当てにしないこと。必ず卒業率を見る!
合格率のデータが不要というわけではありませんが、見るのであれば「卒業率」も同時に見るべきです。
【薬学部】平成23年度入学生のデータ
※偏差値(40以下)の同じレベルの大学で比較
大学名 | 卒業率 | 国試合格率 |
就実大学 | 49.0% | 89.5% |
九州保健福祉大学 | 46.4% | 96.0% |
いわき明星大学 | 36.5% | 96.7% |
第一薬科大学 | 21.0% | 93.8% |
青森大学 | 61.5% | 54.8% |
徳島文理大学 | 63.3% | 81.3% |
この中で決めると仮定した場合、あなたならどの大学に入りたいですか?国試合格率が最も高い「いわき明星大学」でしょうか?
私だったら、徳島文理大学を推奨します。2番目は青森大学ですね。
え、国試合格率そんな高くないじゃん…合格できないと薬剤師になれないんだけど…と思ったかもしれませんが、
私立大薬学部に入って薬剤師を目指したいのであれば、まず「卒業」することが最も重要です。
例えばですが、第一薬科大学に入った場合。卒業率が21%ですので、単純に考えると、
学部内で常に上位21%に入っていないと、大学さえも卒業できないという事になります。
退学者もでてくるので正確ではありませんが、どう見てもこの数字は異常です。誰もが高い金を出して入学してきているので、何も考えずに入った人はいないはずなのです。
私立大薬学部は国試合格率を上げたいがために、多くの学生を留年させます。運よく6年まで上がれたとしても、卒延させることで国家試験を受験させません。
受かりそうな、確実な生徒しか受験させないのが私立大薬学部です。
再度載せておきます。↓
【薬学部】平成23年度入学生のデータ
※偏差値(40以下)の同じレベルの大学で比較
大学名 | 卒業率 | 国試合格率 |
就実大学 | 49.0% | 89.5% |
九州保健福祉大学 | 46.4% | 96.0% |
いわき明星大学 | 36.5% | 96.7% |
第一薬科大学 | 21.0% | 93.8% |
青森大学 | 61.5% | 54.8% |
徳島文理大学 | 63.3% | 81.3% |
上表の青森大学と徳島文理大学に関しては、卒業率が60%を超えています。受験生の皆さんにはここを見てほしいのです。
入学時が同じくらいの偏差値でも、こんなにもデータが違ってきます。
なぜ卒業が一番大事かというと、大学教授は国試対策のプロではないからです。みなさんもこれから受験勉強をするにあたって、学校以外の塾に通う方も多いでしょう。
それと同じです。
薬科大学で教授に教わるくらいなら、早く卒業して国試対策の予備校に通った方が早く合格できます。もちろん、ストレートで現役合格できる方もいますが、私立大では半分もいません。
薬剤師国家試験合格を目指す私立大が6年次に行う取り組みとして、外部から国試対策のプロを呼んで授業をしてもらうことがほとんどです。夏期講習、直前講座とかですね。
本当に教授の意味ないよね(笑)
しかし、大学側が設定した卒試や授業もこなしていかなければならない為、多くの学生が卒業延期となってしまいます。
この現状が分かっているならば、さっさと薬学部は6年で卒業して、国試対策の予備校に1年通った方が賢いと思いませんか?
予備校は年間100万ですが、私立大1年では200万かかります。倍です。
薬学部は6年間ですが、実質6年じゃないです。合格するまでに7、8年かかる方が半数以上いることは知っておいてほしい。
私も薬剤師国試浪人で「薬ゼミ」という予備校に通いましたが、
「6年生の時に薬ゼミで勉強出来たらよかったのにね。すごく分かりやすいし合格できたと思う。」
と、周りの子たちが言ってました。これは間違いないですね。
大学でダラダラ留年したり卒延するだけで精神が削られていきますし、自分が留年した場合も想定し、薬学部を選択して頂きたいです。
金銭面でも親に迷惑かけますからね。
親・親戚が「薬剤師」だから「薬学部入学」は危険!
これ私の事なんですけどね!www
➡ 【受験】薬学部卒だけど、医学部(医師)を目指し2年浪人した話でもしよう。
うちは、父が医師、じいちゃんが薬剤師なんですが、やっぱそれだけで医療系学部!と決めるのはダメです。先にも述べましたが、まず自分の能力を知ること。
あと、これはうちにはありませんでしたが、もし親が薬剤師をやっているとしましょう。実際に薬剤師の子供は薬学部に進学する人が多いです。
薬剤師の親
「国家試験っていっても、直前の3ヶ月で過去問やってれば受かるよ~~」
と、当時のままの情報をバンバンぶつけられることもあると思います。
しかしですよ!!薬学部受験を考えている学生さんは、
4年制大卒薬剤師の国試話は当てにしないで下さい。
(※薬剤師国家試験対策予備校の講師は除く)
とかいうと、現場の先輩薬剤師に怒られそうですが(汗)
でも間違いないんですよね。これはどんな試験でもスポーツの世界でもそうですが、5年10年で色々なことが変わってきます。
薬学部は特に、4年制から6年制にシフトしたことにより、国家試験の問題数や内容もガラッと変わっています。
学生生活だってもちろんそうです。
今の薬剤師国試は、3ヶ月そこらで合格できる試験ではありません。
情報を得たいのであれば、6年制薬学部卒の薬剤師に話を聞くこと。
上記と被ってはいますが、情報収集は大切です。
高校生が関わる大人というのは、親世代か、学校の先生。それくらいしかいないと思いますが、今はネットがあります。
当サイトの薬剤師に聞いてくれてもいいですし、Twitter等で信頼できそうな(確実ではありませんが)、聞いてみるのもいいと思います。
親は偉大ですが、あなたが入学する薬科大学は「6年制」です。情報を見極めていきましょう。時代は変わっていくので、「その時を生きた薬剤師」に話を聞こう!!
最後に
薬剤師国家試験合格を目指すのであれば、大学に入ってからもずっと勉強はしなければなりません。おそらく、他学部の友人とは少し違った生活を送ることになるでしょう。
しかし、それを悲観的に捉えるのではなく、その忙しい中でもうまくバイトをしたり、旅行に行ったりと、楽しむことはできます。
➡ 薬学生は辛いよ!【薬学部の実態】果たして本当に忙しいのか
薬学部進学を考えている方はぜひ、情報を見極めつつ、国試合格率だけに惑わされないように大学を選んでいただきたいです。
応援しています!!!