忙しいことは承知の上、薬剤師の方々に質問をぶつけてみました!
「いつから薬学部を目指そうと思ったか、また高校生時に夢はありましたか?」
その答えがかなり想定外だったので(笑)、紹介したいと思います。
目次
現役薬剤師の高校時代の夢・薬学部へ入学した理由
(前略)※言い回しなど一部改変しています。
6年制薬学部卒・予備校生ビッツ
夢は薬学に関係したものだったのでしょうか?研究職やMR、そのまま薬剤師、など。
4年制薬学部卒・薬剤師kit
いや、全く。
今思えば偏見の固まりだけど、男が資格持ちって何かかっこ悪いと思ってて、高3の夏まで進路に悩んでた。でもどうしても親が、薬学部に行ってほしいって言うから行ったんだよね。それだけ(笑)
6年制薬学部卒・予備校生ビッツ
すっごく分かります!!
あれじゃないですか?IT関連の仕事への憧れや、大手企業で業績を伸ばし昇格していきたいっていうあれですよ!(笑)
男なら誰もが憧れますよね。
4年制薬学部卒・薬剤師kit
それ!色々考えずにいれるなら、単純に挑戦したいよね。
6年制薬学部卒・薬剤師B
kit先生バリバリできるmanだから、薬剤師一本で志してきた方かと思っていました!
4年制薬学部卒・薬剤師kit
できるmanってなんだよ(笑)褒めても何もでないぞ(笑)
※薬剤師kitさんは30代ですが、既に薬剤部部長として活躍されている方です。気さくで新人薬剤師とも良い関係が築けていることが分かります。普段から「部長」と言わせないらしいです。かっこいい…
6年制薬学部卒・薬剤師B
私は、夢が全くなったので薬学部に入学しました。
これを言うと『薬剤師としてどうなの?』と思われるかもしれませんが、女性が働き続けるためには薬剤師という資格が一番良いと考えたからです。
同じ女性として、YYK先生の話もお聞きしたいです。
6年制薬学部卒・薬剤師YYK
私は一応夢は持っていましたが、高校時と中学時ではかなり違います。ブレブレです(笑)
しかし、最終的に薬学部を選んだのは、確実な資格以外の職種に就く勇気が持てなかったからです。薬剤師という職は、試験に受かってしまえば一生手元にあるという安心感があります。
野心はある方ですが、冒険できなかったですね。
薬学部に入学する人の特徴
4年制薬学部卒・薬剤師kit
研究職はまた別の話になるけど、よくある理由の一つに「現場で人の為に~」という人がいる。
でもそれを仕事のやりがいとしたいなら、医師や看護師の方が目に見えて分かる職だし患者さんにも感謝されるよね。
そこであえて薬学部を選ぶのは、仕事内容以外の魅力・メリットがあると分かっているからだよ。お金だとか、安定性だとか。
女性が働き続けるという点で将来を選ぶのは悪いことではないし、逆に普通のことだと思うね。
6年制薬学部卒・薬剤師YYK
そうですね。
まず、薬剤師、という職種イメージは世間的にも『やりがい』ではなく『安定性』が勝っています。
これは進路を考える高校生やその保護者もそうなので、多くの人が大金をかけ、資格という『保険』を得るために6年間薬学部に行きます。
あまり冒険しないタイプの大人しめ学生が薬学部に多いのもその為だと思います。
6年制薬学部卒・薬剤師B
看護学部の学生さんと比べると分かりますが、喋らない学生さんが多いですよね。
悪く言えば協調性に欠ける。
大学時に、看護学部の生徒とディスカッションするグループ授業がありましたが、私を含む薬学生はほとんど喋れないまま終わりました(笑)
6年制薬学部卒・薬剤師B
現場でもそうですよね。薬剤師は積極的に意見できない人が多いので、まず看護師さんから学ぶ、というところがあります。
4年制薬学部卒・薬剤師kit
僕も初めは全然話せなかったよ(笑)
でもこれは慣れていくから大丈夫。だからうち(病院)では、部内勉強会で定期的に発表してもらってるのはそのためね。
結論:夢≠薬剤師。
薬剤師になってよかった?
6年制薬学部卒・薬剤師YYK
はい。今は(笑)
1年目は辞めたいしか思っていませんでしたが、薬剤師という職の安定性については間違いはなかったので、主な仕事として不満はありません。
ただ私は、色々とまだ野望があります(笑)
薬剤師とは別のところで挑戦したいこと(趣味)も増えました。それは生活の基盤に『安定』があるからできることかもしれない、と今は思っています。
6年制薬学部卒・薬剤師B
私もです。むしろいい意味で、やりたいことが増えました。
学生時とは違い、お金に余裕ができたことで発見できるものがありました。大変でもう無理!と思うこともありますが、薬剤師という職に就けて、生活はとても充実しています。
やっぱりお金は大事ですよ!(笑)
6年制薬学部卒・薬剤師YYK
同感です(笑)
だから頑張れる。資格がある分、人一倍自分の仕事に責任を持って頑張ろうとも思えますしね。薬剤師という職は、お金とやりがいのバランスがちょうどいいと感じます。
4年制薬学部卒・薬剤師kit
僕は親の言う通り薬学部に進学し今に至るけど、最終的に進路を決定したのは自分。薬剤師になって後悔はしてないかな。みんなのように金の話をすると、けっこう給料も貰えてるしね(笑)
でも口を酸っぱくして言ってるけど、貰えている分、必死に働くし勉強も続けていかなければいけない。これは薬剤師である前に一人の人間として必要な考え方だと思う。
予備校生ビッツのまとめ
素敵なお話をありがとうございます!
先生方の話を聞き感じたことは、「夢と仕事を切り離して考えること、現実的な道を選ぶことは全く悪い事ではない」ということです。
「夢を持つこと」、「自分の進みたい道をはっきりさせること」、そんな言葉に悩んだ高校生は多いと思います。
しかし、18歳という年齢で明確な目標を持っている人は、ほんの一握りです。よく分からないまま大学に行き、卒業し、何とか就職して社会の荒波に揉まれているのです。
現在働いている方、そうですね、あなたのご両親に尋ねて見て下さい。
高校時代に思い描いた自分になれていますか?
思い通りの人生を歩めていますか?
好きな仕事ができていますか?
全てYesと答えられる方はいないと思います。
先生方は、夢≠薬剤師ではありませんでした。しかし、
「薬剤師になって後悔はしていない」
とおっしゃっています。
これはもちろん人によりますが、薬学部に入った意味が曖昧な方、安定性を求め薬学部へ入学した方、未来の医療従事者としてこれでいいのかと、今は悩まなくていいです。
薬剤師の方々も皆同じだったのです。
6年間勉強と実習の日々が続きますが、他に就きたい仕事の夢がないのであれば、とりあえず頑張って薬剤師になりましょう。
それからでもできることはある、充実した生活が送れていると、3名の先生が証明しています。
私ビッツも、第103回薬剤師国家試験に合格し、先生方のような薬剤師になれるよう1年間頑張る所存です!!
今高3の薬学部に入るか迷っている学生です
私はあまり薬学部の実態をあまりしらなかったのでとてもショックを受けています。
自分自身、あまり学力もなく、努力はしていますが、あまりコツコツ勉強出来ないタイプなので薬学部に入るか迷っています。
私も勘違いして薬剤師になろうとしていた人の1人なのでそんなやわな覚悟で入らない方がやっぱり良いのでしょうか